計算の工夫3

今回は計算の工夫の3回目です。次のような文章題でも分数の使い方が重要になります。

「20kmを3時間で進む速さで3時間45分進むと,何km進むことができますか。」

このように当たり前の作業と思われることができずに手が止まってしまう子の場合,分数と小数の切り替え練習をするのが効果的です。また,単位をつけた練習問題をやってもらうと,具体的なイメージが湧いて理解が進むようです。

私は,家庭教師をしているときに計算力に問題を感じた子には,このような問題を並べたプリントを渡して目の前でやってもらいました。目の前でやってもらうと,どこでつかえるのか,どのようなミスをするのかがよく分かります。

ミスが多い子によく見られるのが,字が小さい,数字をきれいに書けない,筆算の縦と横がずれる,暗算に弱い,などです。厳しく指摘するのは逆効果ですが,放置するわけにはいきません。計算力が向上すれば算数の得点力は大きく伸びます。「簡単な計算もできないと大人になったときに困るよ。この人こんな計算もできないのかなんて思われたら格好悪いでしょ。だれでも書けるような簡単な漢字をひらがなで書いていたらみっともないでしょ。それと同じようなものだよ」と,ちょっと無理っぽい理屈で説得しています。

次回は暗算についてです。