
前回も書きましたが,問題を解くのが速い子よりも,解くのは遅くてもていねいな子のほうが合格率は高いです。ていねいな子はミスが少ないからです。
ミスが少ない子は,図や式をきれいに書きます。そして,ここが大事なポイントですが,図の中や計算した答えにその意味を書くのです。具体的な例をあげましょう。
<例題1>
みかん1個は13円,リンゴ1個は66円,トマト1個は39円です。これらを合わせて買ったところ,合計金額が1435円でした。リンゴは少なくとも何個買いましたか。
この問題は,何十年も前に私が授業中に板書した問題です。物価は安く,消費税も無かった時代の話ですが,この問題を正解した子のノートが私の手元にあります。この子は桜蔭に合格したのですが,ノートの取り方がきれいだったので,手本として後輩に見せるために私がもらいうけて保存しています。
<ノートに書かれた式と言葉>
1435÷13=110・・・5,
39は13の倍数で66は13の倍数+1,1435は13の倍数+5,
余りの1をなくす→66円のリンゴを5個買う 答え.5個
見事な簡潔さとわかりやすさです。式をきれいに書き,計算で出てきた数字の意味や,自分の考えを書いているのでミス無く答えが導き出されています。
<例題2>
Aが6歩で進むところをBは5歩で進みます。Aが9歩進む間にBは10歩進みます。Aが60歩先に行ったあとをBが追いかけると,Bは何歩で追いつきますか。
5年生のとき,同じく先ほどの子が解いたやり方です。言葉も線分図も次のように書かれていました。
<ノートに書かれた式と言葉>
歩幅の比 A:B=5:6
回転速度比A:B=9:10,速さ比A:B=5×9:6×10=45:60=3:4

60×3=180,180×
=200,答え.200歩
線分図は,速さ比がA:B=3:4なので,Aが3進む間にBが4進んで追いつくという意味です。最後の式の意味は,Aが9歩進む間にBは10歩進むので,Aが60×3=180(歩)進む間にAは何歩進むかという計算です。もちろん他の解き方もありますが,比の意味や線分図がていねいに書かれていて,立派な答案です。
単に出来がよいというだけでなく,速くはないがていねいさが際立っていたので,5年生の夏頃には桜蔭に必ず合格するだろうと思っていました。


黄バラを挿し木したのですが、新芽が下から出てきました。来年が楽しみです。
このブログへのアクセスがほとんど途絶えてきました。私の力不足です。テーマもあまり面白くないのかも。でもやめません(^o^)ワードで作成した分数や図の貼り付け方をようやく発見して面白くなってきたところです。週1くらいのペースでしつこく書いていきますのでよろしくお願いします。
