
20年ほど大手塾で中学受験を指導し、退職後、家庭教師をしながら教材作成の仕事をしております。講談社から「うちの子は算数ができない、と思う前に読む本」というタイトルの本を出版しました。そこで書き切れなかったことを追加しながら、中学受験に関するアドバイスを載せていきたいと思っております。
算数のできる子は「自分は算数が得意だ」という自信を持っています。逆に算数の成績がいまいちの子たちの中には「自分は苦手だから努力してもダメだ」と思っている子がいます。ちょっとしたことで自信をなくして努力をしなくなるのです。御三家に合格した子たちの中には、最初から才能をひらめかせていたわけではない子がたくさんいます。5年生の夏期講習で初めて教えた子に、「どこを受けたいと思ってるの?」と聞いたとき「桜蔭」と言われ、「え?」と思ったことがあります。もちろん、そんな気持ちは出さず「そうか。あそこはいいところだから頑張って」とニコニコ顔で言いましたが内心は「ん~ちょっと・・・」と厳しい見方をしていました。
その子は6年生になって少しずつ力を伸ばし、見事桜蔭に合格しました。私の「御三家はちょっと・・・」という見立ては間違っていたのです。御三家に限らず、常に目標を持って努力した子たちの多くは良い結果を出しています。中学受験で最も合否に影響がある科目は算数です。当日の出来不出来の波が大きく出る科目だからです。算数に苦手意識を持っている子たち、そのご両親たちに読んでもらいたいと思い、このブログを立ち上げることにしました。

プロフィールと最近の投稿はサイドバーで。挿し絵はすべて自作したものです。
