
中学受験で一番大切なのは過去問対策です。志望する学校の入試問題の傾向を知らずに受験する生徒はいないでしょう。特に第1志望校の過去問対策は重要です。ところが,過去問を解くときにその目的を勘違いしているケースが多いです。
過去問演習は,合格の可能性を調べるためにするものではありません。自己採点して,合格できそうかどうか一喜一憂するのは全くの時間の無駄です。過去問演習はそのような目的で行うものではありません。どのような出題傾向があるのか,何ができなかったのか,合格するには何が必要なのかを判断するために行うのです。自分の弱点,足りないところを見つけてその対策を考えるのが過去問演習なのです。当然そのための時間が必要になります。したがって,受験本番までの時間的余裕がない時期に過去問演習を始めたのでは間に合いませんから,合格は難しくなります。
しかし実際には,6年生の秋になってから過去問をやり始めるケースが多いようです。それには2つの理由が考えられます。まずは,受験生の親の問題です。出来が悪くて自信をなくされたら困る,夏の合宿や講習で学力が上がったあとでやらせようと考えるのです。しかし,自信をなくされたら困るなどという理由で,志望校の過去問に手をつけることができないようでは,とうてい合格など望むことはできないでしょう。やってみてわからないことだらけだったら塾の担任に質問をすればよいわけで,まったくダメだと感じたら冷静に志望校を変えればよいのです。
また,夏の1か月で学力がぐんと上がるだろうと期待をするのはやめた方がいいです。他の受験生も当然同じように伸びるからですが,そもそも,夏の1か月で偏差値が10も20も上がるようなことはありえません。
早い時期に過去問演習を始めた方がよいのは,1つには対策を早めに立てた方が有利だということですが,実際問題として演習にかかる時間の問題があるのです。算国理社の4科目受験だとして,1教科の試験時間は50分が普通だと思います。理社は合わせて1時間とかだとしても,答え合わせにかかる時間も考慮すると,1年分の過去問をやるのに4時間以上かかります。平日は,学校や塾の宿題の処理があるでしょうから,過去問演習は無理です。土日に行うことになるでしょうが,最低でも5年分の過去問をやり,復習などの対策学習を行い,さらにまた時間をおいて2~3回やってみるという作業が,秋以後順調にできるとは思えません。おまけに,第二志望や第三志望の学校の過去問もあるのです。秋になるといろいろな学校行事もあります。過去問演習は,夏休みの間にしっかりやっておくべきなのです。夏休み前に1年分でもやっておくのが理想的です。私は塾で働いていた頃,夏前の保護者会で夏休みに入ったらすぐに1年分でもいいから過去問をやらせてほしいとお願いしていました。どのくらい大変なのか,何が苦手なのかを認識して夏期講習や合宿に参加してほしいと。それをするとしないとでは,夏の学習効果に歴然とした差が出るはずだと。
秋になってから過去問演習をするケースが多いもう1つの理由については,次回説明します。
クイズの答えは「お前さん~」です。本当の話だそうです。ホントかな(^o^)
今月でブログは閉鎖されると思います。あと4回分の投稿を用意していますが,残り少ないので,今日を入れて土日2回ずつ投稿して終わりにします。

